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調査の窓から  さまざまな人間関係・世情・社会的関心ごとなど適宜取り上げていきます

調査を通していろいろな人間模様を垣間見ることができます。
このコーナーは、調査を通して感じた事を始め、世情、社会的関心ごとなどを適宜取り上げます。ご意見・ご感想など、Eメールでドシドシお寄せください。お待ちしております。


第12回 【 時代と社会、そして、調査業 】

バブル経済が崩壊して10数年になる。デフレ不況からいまだに脱出できない経済状況の下での生活が永らく続いている。新聞報道によると、景気は上向きという指標が発表されているが、一方で国民生活の改善は見られない、とある。失業率は相変わらずの高止まり状況にあり、生活保護世帯は80万から180万人と増加している、とある。又、貯蓄ゼロ世帯が20%だそうだ。その上、医療費の値上げに始まって年金支給額の引き下げ問題等々が重なり、この先の国民生活はどうなっていくのか危惧される状況下で、多くの日本人は日々の生活を送っているのが実情である。

リストラ、失業等は当たり前のようになってきた今日、新たな仕事を求めて「調査業」に参入される人も多いように巷間聞いている。現在のところ「調査業」を営むには何の許可も認可もいらない。本人の意思だけで開業できる。そんな気楽さのせいか、バブル崩壊後の新規参入業者が目立つ。

我々が営んでいる調査業は、平たく言うと「第三次産業のサービス業」に分類される。物を製造して販売するには相当の資本を投資しなければ成り立たないのが現実である。又、リスクも大きい。それらの第二次産業に新規参入する余地もない程日本経済は網の目のように物と情報が行き渡っている。

その様な状況下で比較的簡単に開業できるのが「調査業」である。電話と机があれば自宅でも開業できる。しかし、誰でも開業できるからといって、誰でもが個人のプライバシに深く関わる「調査業」を営むのは問題に思う。

先日(9月22日(月))、テレビニュースを見ていたところ、フランチャイズ方式の探偵社に加盟する調査業者が、依頼者から預かったお金を持ち逃げした、というニュースであった。更に、調査業の開業に何の制約も制限もないのは問題である。調査業者の開業に何らかの規制を設ける様に検討されている。と、いうニュースであった。そして、次の日の新聞には「探偵社」の名前も掲載されていた。

ニュースになった探偵社は、依頼者であるお客様から、法外な前金を受け取り、仕事を何もしなかったのである。(新聞記事による。)その為に依頼者に訴えられたのであった。依頼者のプライバシーの「恥」の部分につけ込んで言葉巧に多額の前金を払わせたのであろう。人間は「罪の意識に耐えられても恥の意識に耐えられない」という、言い伝えがある。この事をこの探偵社は巧に利用した様だ。ところが依頼者は、自分の内面を観ずに、事実を客観的に観て、信じられる正義に訴えたのであった。

我々調査業者は個人のプライバシーに深く関わるということは先に述べた。依頼者側に立てば、業者に個人の秘密を打ち明けた。秘密を握られた。と、いう思いが発生する。この事実の体験をとらえて業者は広告で「秘密厳守」等という言葉をよく使っている。この様な「秘密厳守」というようなことは業者として守らなければならない当然のことなのである。仕事を始める為の「いろは」である。この様な「言葉」を自社広告に特別なことであるかのように「うたい文句」にしているようでは問題である。

過日、調査業に長く携わっていらっしゃる人と会話する機会があった。その方が仰るには「昔の調査業者は品があった。今は、お金にさえなれば何でもする。」という様にである。私は、その通りのことを常々感じ続けていたので先輩のその言葉が何となく嬉しくもあった。

本当に困った人々の手助けとなる調査業者であり、社会からの応援を得られるには、個々の業者が調査業という仕事に対する「哲学」が必要ではなかろうかと考えさせられるようになった。「哲学」といっても難しく考えることはない。我々の仕事は「社会生活」と密接な関係にあるので、まず、次の2つの点について理解し実践することではないだろうか。そうすることで自らの知性も向上するように思う。

まず一つ目は、相手の立場に立ってもの事を考えられる能力を身につけること。(人間について分かる能力である。これからの時代と社会はこの能力を要求しているように考える。)これは、依頼者の「欲求」「必要性」「動機」を考え、コミュニケーションを取ることになる。

二つ目は、シッカリとした秩序意識を身につけること。共同の意識(公序良俗、法秩序、規範)を理解し、個人の欲求による依頼と共同社会の意識を峻別できる能力が必要であろう。

最後に付け加えるとすれば、特殊調査種目に該当する依頼事項を除き、原則調査料金は後払いにする方がより信頼を得られるように思う。不幸にして依頼者と紛争に至っているのは、ほとんどの場合、調査料金先払いのケースのようである。しかし、調査料金の先払い方針で長年営業されている業者の方は、それなりのお考えがあろう事と思う。これら先払いの業者を批判しているのではない。今後のあるべき方向の意見を述べているのである。

調査料金の先払いと後払いの違いはどこにあるのか、というと、先払いの場合は業者側の考えが中心になっている。後払いの場合は、依頼者側に立てるものの考え方をしている、又は、しようとしている。この違いである。

今回、フランチャイズ方式の「探偵社」のひとつが不正を働いたことで「調査業」の有り様がマスコミに取り上げられる結果となった。それをきっかけに同業者として「調査業者」の今後の有り様を熟考すべき時期であると感じたので思いのまま書いてみた。最後に他意のないことを申し添えておく。

以上

文責 井上 俊彦

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