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調査の窓から  さまざまな人間関係・世情・社会的関心ごとなど適宜取り上げていきます
調査を通していろいろな人間模様を垣間見ることができます。
このコーナーは、調査を通して感じた事を始め、世情、社会的関心ごとなどを適宜取り上げます。ご意見・ご感想など、Eメールでドシドシお寄せください。お待ちしております。


第29回 【  ますます分からなくなった人の心  】

理解しようにも理解できない事件が目立つ。その犯人となる人物の年齢は、小学生〜 50 代、 60 代の大人までの多岐に渡っている。

昔の犯罪は、生活苦であるとかの一定の理由があって何となく分かった。しかし、今の犯罪は、その理由が他者に理解できない状況の下で行われているようだ。

町田市の高校生の事例、その前は静岡県の 16 歳の女子高校生の実母に薬物投与し続け、意識不明の状態に至らしめた事件。

これらの事件に共通することは、いずれも学生生活に問題のない学生が引き起こした事件であることだ。昔の犯罪者からイメージできない人が事件を引き起こしている。

何らかの違反行為が見られたり、学校の秩序に反する行為が指摘されていた生徒ならば学校側もそれなりの対応策も講じられたであろうが、この 2 人に共通するのは勉強を始めとする学生生活は大変まじめであった、という事である。そのまじめな学生に事故・事件を起こす可能性有り、というレッテルは貼れない。したがって、対策も立てられない。

現実は、それらのまじめな学生が事件を起こしているのである。報道によると 2 人とも事件を起こしたことを悔いるという反省の弁もない。と、いう様に伝えている。人の命を奪い、又、母を実験台にして人ごとのような態度なのである。

このような態度が取れる人物はどの様な精神構造になっているのか、頭の中を覗いてみたい気がする。先の 2 つの事件は貴い人の命に関わる問題を起こしたのであるが、人の命を奪うまでに至らなくても、似たような精神構造だな、と思う人によく出合う事がある。

仕事上、いろいろな家族の相談を受ける機会がある。最近のことである。 50 代のご婦人と 20 代半ばの娘さんの 2 人がお見えになった。相談内容は、娘さんが交際されている男性は、既に結婚されている相手であるので、交際をやめるように両親が説得するけれども、どうしても交際をやめようとしない。

それどころか、男性が言う、あと半年すると妻と別れて結婚する。と、いう言葉を信じ切っている。娘は仕事を辞めて、マンションを借りて生活を始めたので、何とかしてその男性とのお付き合いを中止するように説得して欲しい、という申し出を受けたのだった。

親御さんの反対の理由を聞いていると、なる程、親でなくとも反対して当然、という男性であった。具体的な反対理由を少し言うと、その男性は、仕事は怠け者で借金がある。優しさと、怖さを同居させている性格、等々である。

親に連れてこられたとはいえ、こられた以上は人の意見を聞いてみようという気持ちがあるからだ、という思いを持ってその娘さんの言い分等を聞きながら、その男性との交際を中止する様に具体的に説明した。約 3 時間の話し合いを終えて納得して母子はお帰りになった。

数日後、今度はお母さん 1 人でいらっしゃったので、娘さんの事についておうかがいしたところ、当の娘さんは、当方にいらっしゃった帰り道、理由を作って交際中の男性の所に行った、という事だった。そして、以前と変わらない行動をしています。この前、おじゃました時、お話を聞いて、分かった。その男性との交際は中止します。と、約束した、その舌の根も乾かない、その日に男性の所に行ったのです。と、母親は頭を抱えて再び来られたのだった。

そうなるとその娘さんはどの様なものの考え方をする人なのだろうか、という気持ちになった。推測した結果、「約束を守れない人」約束をしたのに「嘘を言って」自分の好きな男の所へ行った。親の反対とか私の話を聞いて、「分かったフリ」をして「ゴマかしていた」自分だけが「善し」とする世界のみで「もの事を考える」人だということが分かった。

私の話を 3 時間もの間、何の違和感もなく聞いていた、という点について言うと、それなりにモラルとか社会のルールというものは分かっている人物なのである。しかし、モラルとかルールよりもご自分の欲望、欲求の実現の方を優位に置くものの考え方をする人なので、少々のルール違反でも法律違反でも自分の欲求の実現が先にあるのである。相手(社会)から見るとどの様に見えるのか、とか、人はこのような場合どうするのか、というように向こう側から見ることができない人なのである。

このように、自分は何も悪いことはしていない。間違いなく自分が善かれと思い考えている事なので正しいと思う。と、いう様に、自分の気持ちを基準にしてもの事を考える人の多いことに驚く。他者の立場とかでもの事を考える訓練がなされてないようだ。

例えば、テレビなどのバラエティー番組の中で、若いタレントさんが司会者とか、ある道のプロに、そのタレントさんが、一般的なマナーとか礼儀について、誤りを指摘された場合、誤りを指摘されたタレントさんは自分はこれでよいと思うのに、というような表情で納得いかない、という顔をされる時がある。

これは、他者はどうしているのか、というように考えることができない、という事を表している。これらの人の注意に対して反目したり、そういう見方、考え方、あるいは普通はそうなっているのか、という様に分かってゆくという姿勢を持てなくて、自分の思い、考えに固執する人が大変多い様である。

これらの人々は、自分は、自分が、自分に、自分を、というように自分の方からみた、ものの考え方をしているようである。しかも、それが普通であって、善しとしているのだろう。したがって、他者に自分の見方考え方に基づく何事かの誤りを指摘されると、素直に聞き入れられないようである。自分と周りの関係について気配りの必要のない生活環境がそうさせたのかも知れない。

年齢相応の考え方というものがある。これは個人の自由とかの問題ではない。年齢相応のものの考え方、見方ができなくて、いつの場合でも自分の欲求・欲望実現のサイドからしか物事を見られない人が大なり小なり人に迷惑をかけているように思う。

つまり、いい年をして「甘えの気持ち」を手放さないでいる人が多いようだ。その様な人達は他者の幸福を、自らの欲求・欲望実現のために何の権利もないのに壊す結果になっているように思う。自分の欲求・欲望の実現に固執して生きると、最終的に人の命を奪い、自分の人生も台無しにしてしまう、という究極の事例が先述の 2 人の高校生のように思う。

今の社会、それらに似た出来事は毎日のように見聞する。私たちの仕事は、人々の何らかの悩みに接している。その悩み解消のお手伝いをしてお金をいただいている。

一方で、人々の悩みを更にあおって、不安をかき立ててお金儲けをしている人もある。そして、これらの悪質調査業者に関わった人の中にはノイローゼになっている人もある。

これは、人の命を直接奪うストレートな行為ではないが、ノイローゼ状態に追い込み、依頼者を社会参加できない様な状態に陥らせる行為は、自らの欲求・欲望のために何の落ち度もない他者を死に至らせた行為と何ら変わることはない。同業者としてこの様な業者の存在は誠に残念である。まして、この様な業者は巷間大手といわれている業者に多いようだ。

世の中、構造改革とやらで自由競争社会にますます拍車がかかっている。それはそれで大変喜ばしい事であるが、いつの場合でも他者の気持ち、弱者の心を思いやる事を一番に考えて何事もやっていただきたい。強いものが勝ち、勝った者は正しいのである、という間違った方向に進まないことを願うばかりである。心ある社会であることを願う。

以上

文責 井上 俊彦

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