トップページへ
当社概要 理念・営業方針 探偵カウンセラー 調査種目・料金 結婚調査 素行・不倫調査
得意分野 人探し・家出人調査 カウンセリング 交渉術 内容証明・合意書 メルマガ
コラム Q&A 法律のいう離婚原因

調査の窓から  さまざまな人間関係・世情・社会的関心ごとなど適宜取り上げていきます

調査を通していろいろな人間模様を垣間見ることができます。
このコーナーは、調査を通して感じた事を始め、世情、社会的関心ごとなどを適宜取り上げます。ご意見・ご感想など、Eメールでドシドシお寄せください。お待ちしております。


第34回 【 調査業の課題 】

6月1日、「探偵業法」が参議院で通過、成立した。法施行は1年以内である。
「興信所・探偵社」等の調査業者は「探偵業法」の下で営業を行うようになる。

玉石混淆の業界に一定のルールのもと規範が示されるようになった。これは、調査業を利用される人にとって、業者への信頼度を測る目安ができて良い方向で利用いただけるようになると思う。

又、業者にとっても、業界の社会化に繋がると同時に自浄努力がなされるだろう。そして、社会と一体となって社会になくてはならない業となる事を希望する。 そこで、調査業界が社会から信頼され、信用を得るために改めた方が良いと常日頃思っている2点について私見を述べてみる。

第1点目は「契約と料金」に関して。
業者が調査の依頼を受ける際、依頼者と調査について相談し、料金の説明をして契約する。これ自体は何も問題はない。問題がある、と常々思っているのは、契約の方法、契約のむすびかたである。

調査種目の中でも依頼が多いのは素行調査だと思う。素行調査の中でも配偶者の不倫(=不貞)の事実及び事実関係の調査が多い。この、配偶者の不倫調査を受ける際、その調査に必要な金額を「見積もる」という方法で、調査費用を依頼者に事前に説明している業者が多い。

不倫調査に係る調査料金を「見積もり制」と謳っている業者は、一見合理的で良心的に思われるかも知れない。外部から見た感じでは合理的、良心的であろう、と思われる。しかし、不倫調査の料金を「見積もります。」と言って契約を交わしている業者は、自分の会社の金儲けの手段として「見積もり制」を取っているか、或いは見積もりの言葉の意味を知らずに使っていると言える。

不倫調査を「見積もって」料金を提示するということは、依頼者が予期されている調査結果が出るには、調査会社が何日調査をすればその結果が出る、という事が予め分かっている、という事になる。

したがって、調査員は何名で1日に何時間働き、車はどの様な車を何台使えばいいのか。そして、機材はどこでどの様に使えばいいのか。その結果、依頼者であるあなたの配偶者の不倫の事実及び事実関係の証拠が手に入ります、という事である。

調査前に、何日調査をすれば依頼者の望まれる調査結果が分かる。と、いうことが、調査前に分かるのを前提で料金をはじき出すのが見積もりである。そんなことは有り得ない。調査の事前に不倫の証拠が何日調査すれば撮れるなんて分かるはずがない。

見積もりの意味は、ある目的を達成するのに必要な日数(時間)人員、機材、その他を予め合算した金額の事を言う。この制度を不倫調査に取り入れると大変な矛盾が発生する。

不倫調査の調査手法は、必ず、尾行とか見張りを必要とする。この手の調査の調査料金を「見積もって調査料金を算出する」ということは、誰が考えてもおかしい事である。

更にしつこくいう。不倫調査の場合、被調査人(調べられる人)の行動を尾行とか見張りをして、その行動の中に依頼者ご懸念の不倫の事実又は、それを推測できる行為があったのかどうかを調べるのである。従って、調べられる人の「後」を着いていくのである。調査をする方が先回りをして、行動を誘導することはできないのだ。不倫相手があなたを待っているようですからお相手が待っている場所に早く行ってあげなさい、なんて言えないのである。 あくまでも調査会社の行動は調べられる人の行動を後ろから把握するのである。調査会社の方が自らの行動予定を立てられないのである。

この手の調査を、「見積もり」という方式で、依頼者に料金を事前に知らせ、結果として見積もってはじき出された調査料金を請求するのは、調査の実状とかけ離れた料金を、見積もりという言葉を使って事前に通知し、請求しているのだ。

この「見積もりをする。」と、いう一見合理的に思われる料金体系は、不倫調査に限って言うと、調査の実際を反映されない外見上のみで中味のない契約である。

私のところに沢山の苦情が寄せられている。その中の半分は、見積もり制で不倫調査をお願いしたと言う人からである。調査依頼したが業者からの報告によると結果は出なかったそうだ。更に、調査中の調べられている人の行動記録は見せられない、と言って見せてくれない。更に詳しく説明を求めると、担当者がいないとか、連絡が取れない、とか言われ、泣く泣く諦めるようになった。等々である。

不思議な事に、不倫調査を見積もり制の料金体系で契約された依頼者のほとんどが120万円〜130万円の金額で契約されていた。そして、お金は契約が済んで調査に取り掛かった時に全額振り込むようになっていたように記憶している。契約時の申込金は1,000円〜数千円という点も共通していた。

これは明らかに、気軽な金額で契約を結ばせ、後は契約書に書かれた文言に基づいて依頼者から料金の支払いを受けようとする業者の手法である。

不倫調査の料金は、調査終了後のあと払いが正当な方法である、と考える。調べられる人の行動を何日調べた結果、依頼者が推測されていた事実及び事実関係が明らかになった、という業者の仕事の量と質で決まるのである。もちろん調べている間の、調べられている人の行動記録は時間単位で客観的に説明されなければならないのは当然である。

依って、不倫調査の場合の料金は、調査結果が出るまで調査員が何日(時間)働いたかの、調査員の労働の対価で計算するべきである。見積もりは最初から結果を出すのに何日かかるかを前提にしているので、一見合理的に見えるが実状は不合理きわまりない。不倫調査の見積料金はこの際中止すべきだと考える。

第2点目は、プロとしての言葉を知る事。
不倫調査を依頼される人の多くは、調査結果の資料を証拠として手元に置いておきたい。或いは、法的な判断をあおぐ資料として使いたい。と、思われて不倫調査を依頼される人が多い。

しかしである。依頼者は自分の優位な資料を得るために調査依頼される。一方、調査を引き受けた調査会社の方は、不倫調査も浮気調査も混同して、男女の単なる性的関係、或いは男女の仲睦まじい場面を依頼者に報告して仕事終了と考えている調査会社が多い事に驚く。

インターネットを見ていると、裁判に勝つ浮気の証拠・・・等々を訴えている業者が多く見られる。これらの調査会社は、浮気と不倫(法的には不倫を不貞という。)の言葉を分かって使っているのか、と思う事が度々ある。

日常会話とか宣伝のために「不倫」と「浮気」を区別して使う必要はない。しかし、法的な不倫の証明をする場合の文言は、浮気ではなく、不倫もしくは不貞という言葉を使って欲しい。なぜかというと、浮気と不倫では言葉が違うように、意味も違うから。そして、依頼者の調査の思惑に慰謝料請求の意志が込められていたのならば、浮気では慰謝料は取れない方向にあるからだ。

浮気とか不倫という言葉は、調査を職業としている人が知るべき言葉の「いろは」に当たる。それらの言葉の意味が分からなければ依頼者の調査依頼の主旨と乖離した調査結果を報告する事になる。従って業者への信用は得られない。

浮気と不倫という言葉と同じく単純でかつ調査業者が理解しておかなければならない言葉に「行動調査」「素行調査」がある。更にインターネットを拝見していると「調査種目」と「調査内容」の言葉の意味の区別がつかない業者もあるようだ。

「行動調査」と「素行調査」という言葉は、あまりにも知れ渡っている言葉なので今更、という気持ちもあるが、この言葉を業者が同じだというように理解して、ホームページでそれを言っていた業者を見たことがある。同業者として恥ずかしい限りであった。しかも、その業者は大手業者というように言っていた。

何も難しい業界用語を覚えろ、と言っているのではない。業界用語は覚えなくてもよい。一般的な言葉を業者として少しだけ深く理解することである。依頼者の立場に立って、調査依頼の主旨を分かれば言葉もすぐに理解できる。職業としての単純な言葉が理解できていない業者は、結果として依頼者の思惑から外れたことをしているのに気付くべきである。これが社会から信用を得られない要因になる。

例えば、レストランなどに書かれているメニューを見て、そのイメージで食べ物を注文したとしよう。作り手のコック(調理師)がお客さんの注文したメニューに書かれている食べ物を勝手に、独自にイメージして、お客さんの本来のイメージに似たものを作って出した、という事と同じである。

業法ができたのを期に、更なる調査業界の進化と社会化を願って書いた。最後にもう一度言う。不倫調査の見積もりは、外形と中味が一致しない業者サイドの集金手段である。そして、プロとしての言葉とその意味を自覚しなければ信用も信頼も得られない。言葉の意味を理解していない業者が関わった調査報告を裁判などの資料に使おうとしても、結果として証拠として通用しない事が起こる可能性は大である。

業法が成立した今、過去を省みて正すべき点は正し、今日から将来に向かって、業者としてどう社会と関わっていくべきかを考えるきっかけになれば、という思いで書いた。業者のひとり一人がお客さんがいる向こう側に立って、こっち側を見つめてみる時期に来ているのは確かである。

以上

文責 井上 俊彦

PS.
興信所・探偵社などの調査業者に、こんな調査をして欲しい。或いはこんな事、あんな事ができたらいいのに、というご意見なりご感想をお持ちでしたらドンドンお寄せ下さい。お寄せいただいたご意見を検討させていただき、調査業の新しいサービス商品の開発の参考にさせていただきたいと思います。


「気になることはまず調査」TEL 0120-10-7830 FAX0120-88-7830