調査とカウンセリングを一体化した問題解決型の興信所です。
私どもがお手伝いできる事は、調査とカウンセリングを通じて、夫婦や親子の人間関係その他の悩みを解決する事です。結婚、浮気、不倫、素行、離婚、家出、慰謝料請求など、様々な問題について相談したり調査したりできます。又、結婚前の対応方法・信用調査もお気軽にご相談下さい。全国どこでも承っています。再利用の方も多く、お子さんの数だけご利用下さるお客さんも多数いらっしゃいます。素行調査や結婚前の信用調査は、全額後払いです。何か具体的なご相談があればお気軽に声を掛けて下さい。
◆慰謝料請求は、確かな証拠と論理が必要。◆
不倫問題の解決方法について・・・。
と、申しますのは、最近配偶者の不倫相手に慰謝料の請求をされた2人の方から報告を頂いたのです。報告いただいた方は共に40歳前後の男女1人ずつからのものです。男女の別はありますが、報告いただいた内容は同じようなものでした。それは、配偶者の不倫相手に慰謝料の請求をされたのですが、話し合いにならなかったので「簡易裁判所」に「慰謝料請求調停」(損害賠償請求)を申し立てられたのです。そして、調停の場では配偶者との不倫の事実は認められたのでした。2人共です。
しかし、いざ慰謝料の金額を取り決める段階で、もう一方の方は、慰謝料の金額も決定して、最終の調停の時に慰謝料の受け渡しする話の段階になってのことです。調停を担当する「裁判官」は、次の様におっしゃったのでした。『不倫に関係しているという根拠(証拠)がないので慰謝料の金額を査定(判断の基準が分からない。)できない。』従って、慰謝料の請求は、この「調停」では認められない、という判断がなされた、というものでした。
この様な調停の結果を報告いただいた方2人に共通するのは、お2人とも「夫婦間の話し合いの中で不倫は認めたのでした。そして、配偶者の不倫相手も白状されていたのでした。」つまり、配偶者の白状を根拠に、配偶者の不倫相手に調停を通して慰謝料の請求をされたのです。その結果、不倫相手も不倫を認めて謝罪をされたのでした。
しかし、法的には、配偶者の不倫相手は、配偶者が不倫を認めただけでは『不倫関係を客観的には証明できない。従って、慰謝料の金額は算定できない。』(損害の程度を計れないので。)と、なったのです。自白だけでは法律で保護されるべき権利を侵害された、と言う事を考慮する根拠(証拠)がない。と、いう事です。
この事は、夫婦間だけでの問題解決ならば、配偶者が不倫を認めればそれで話し合いはつくのでしょうが、他人に対して何らかの支払いを求める場合は、それなりの法的根拠とそれを証明する証拠が必要である。と、いうことを改めて知らされた出来事でした。
今回のケースのお2人は男女の違いはありましたがいずれも夫婦間で話し合われた結果、他方の配偶者は不倫を認められたのです。その配偶者の白状というのでしょうか、それを基に不倫相手への戒めと、今後の不倫関係の中止の意味を込めて慰謝料を請求されたのでした。不倫の当事者が白状しているのですから不倫が行われていたことは確かです。
しかし、白状以外の証拠は何もありません。メールのやりとりだけです。その様な状況では、不倫を認めても配偶者の不倫相手に慰謝料は請求できない。と、いう調停結果が下されたのでした。もう少し以前でしたら、不倫の当事者が認めていますので、「調停の場」でも慰謝料は認定されていました。
しかし、刑事事件に見られるように、民事における争いも「証拠主義」になってきたのでしょう。それと、今回の2つの事例の方々は、いずれも、配偶者とは別れない。と、いうことを「調停の場」でおっしゃっていたのです。これは、テクニックとして大変まずかったのではないでしょうか。(配偶者と別れるといった方がいいという意味ではありません。)平和な家庭生活を不倫によって壊された、と言う主張が弱くなります。損害の程度に問題あり、だったのでしょう。
調停でうまく行かなかったからといって諦めることはありません。調停で、ご自分にとって不都合な判断をなされてもそれが正しい判断結果とは言い切れません。調停では不都合な判断がなされる時があります。そんなときは、裁判に訴えても良いのです。何らかの証拠と証言に基づいた証拠作りをすれば、裁判ではほとんどのケースでうまくいっているようです。
又、全国どこの裁判所の「調停」も同じような判断をされるのか、というとそうでもありませんが、傾向として「証拠主義」になってきているのは確かです。証拠と、肝心なことは、慰謝料を請求する「論理的根拠」です。これがシッカリしてないとうまくいくものでも思わぬ結果になることがあります。「論理的根拠」というと難しく聞こえますが、簡単に言いますと、慰謝料を請求するのはどの様な理由ですか、と問われた場合の理由を説明できることです。
その理由は一つではないはずです。不倫によって発生した不都合はたくさんあると思います。そのひとつずつの不都合を結びつけて、具体的に説明できるように準備しておくことです。(ご相談いただければアドバイスします。)又、慰謝料は、平均みたいなものがあるのでそれを超えた金額は請求できないとか取れないという話をよくお聞きします。そんなことはありません。それこそテクニックです。そのことは「頼りになる弁護士の見分け方・頼み方」の著者「弁護士・荒木和男」氏も書いています。その文書の一部は、以下の通りです。
※他人の権利を侵害したものは損害賠償の責めを負うのが近代民法の原則です。そして、「他人の身体、自由、名誉などを害した場合は、財産権を侵した場合と同様賠償の責めを負う」とあり、これが無形なのものに対する損害賠償で、慰謝料と呼ばれるものです。
慰謝料は、支払われる人、支払う人の状況でその額が変わってきます。また、その証拠の示し方や立証の技術によってもその金額が変わってくるので、まさに、弁護士の腕の見せ所です。すなわち弁護士の技術で慰謝料の額が増減しますから、その辺を考慮して依頼することです。
以上のように、慰謝料の請求は、証拠を手に入れて、その証拠をどの様に生かすかが大きなポイントです。正義をいくら主張されても、問題解決が法的な場面に持ち込まれた場合は、主張の論理とそれを裏付ける証拠がなければ思うような結果は得られないのです。また、証拠があっても、利用の仕方で大きな差があることは、先の弁護士さんの著書にも書かれているとおりです。
そのことはいろいろな不倫問題の相談に乗っている私も痛感しています。他人に慰謝料を請求する場合の簡単なコツは、無形なものを一つずつ有形にしていく事です。これは簡単なことです。ネットなどを拝見しますと不倫の慰謝料請求は、内容証明ですべてが解決するかのように書かれているものもあるようです。しかし、そうも行かないのです。
内容証明は誰でも書けますし出せます。しかし、その後の書いた後、出した後の対応をシッカリと決めておかなければ、相手との力関係によって、強い方に引っ張られる様な結果になります。内容証明郵便を出された後の対応は、いつかのメルマガで書きましたがご自分の目的意識をシッカリ見定めて、内容証明を出すに至った動機、それに対する証拠、これらの準備をされてからかかることです。準備が完全でないのに仕上げが完全になるわけがないのです。
ちなみに不倫の証拠取りは、どの調査業者でも同じとはならないようです。証拠法というものがあるように「証拠の真実性」を問われる場合もあります。悪評高い業者とか兼業で調査を行っている業者などが集めた証拠は、相手側がシッカリした人物ですと、その証拠は事実に基づいたものでない。或いは信用できない、というように主張する場合もあります。不倫の慰謝料請求は、証拠と理論の準備をしてかかりましょう。 以上